日本のみなさんへ

 

いま私がどんなに日本という国に対する尊敬の念を強めているかを、この場を通じてみなさんに是非お伝えしたい。日本国内観測史上最大の地震、そして津波の結果、すべてを失い、先行きの見えないきわめて不安な状況下にあって、なおも日本の人々が困難に立ち向かうさまは、世界中の人々に対して人間のあるべき姿を示している、と私は感じる。妻エスネと私は、そのような多くの日本の友人にめぐまれていることを誇りに思う。

この災害が起きたとき、私は日本に不在であった。奇妙に聞こえるかもしれないが、私はそのことについて、いささか罪悪感を感じている。おそらくはほぼ半世紀にわたる日本の命運と、私自身の人生とが、それほどまでに密接に結びついているからなのだろう。事実、つい先ごろ、私は新しい本を日本で出版したばかりである。実のところ私が日本を留守にしている理由は、生まれて初めて自分が父親になったことにある。息子セバスチャン・ヴァン・ウォルフレンが誕生したのだ。そしていまエスネと私は、息子セバスチャンにも日本と、そして日本の人々と深くかかわるようになってほしいと心から望んでやまない。

 

カレル・ヴァン・ウォルフレン